子どもがネットでアダルトサイトを見ている……! あなたは、どうしますか?

 

「スマホに氾濫する性情報を子どもが見るのは危険!」という警鐘メッセージはよく耳にします。でもあなたは、具体的にどのような性情報が、どう子どもに影響するのか知っていますか?


望まない妊娠や性暴力、デートDV…。ネットやSNSを始めとするメディアには、性的トラブルを誘発する情報があふれています。

子どもや若者たちは、それらの情報にどのように接し、自分の性意識や性行動に、どう反映させているのでしょうか?

性情報をうのみにすることで、現実の性的コミュニケーションに発生する弊害とは何でしょう?

 

性情報リテラシーとは、「メディアが発信する『性に関する情報』を鵜呑みにせず、批判的に読み解く能力」を指します。リテラシーとは読み解き能力。日本でも徐々に知られてきている「メディア・リテラシー」(メディアの特質、テクニック、影響を批判的に読み解く能力)の一環とお考えください。

 

 

 


性情報リテラシーの成り立ち

 

 

この性情報リテラシーという概念は、メディア・リテラシーを専門とするメディア学者/ジャーナリストの渡辺真由子が、2012年から提唱を始めました。


若者の「性体験」と「メディア」のつながりについて緻密なインタビューを重ね、その赤裸々な本音を引き出した渡辺は、彼女ら彼らがあまりにも露骨に性情報の影響を受けていることに衝撃を覚えました。さらに、影響の結果として性的トラブルが多発していることを危惧し、性情報リテラシー教育の必要性を指摘したのです。

 

近年は幼い子どもすら、インターネットやSNSを介してポルノグラフィを目にすることが容易になりました。いまこそ、子どもや若者がメディアの性情報を鵜吞みにせず、賢く付き合うためのリテラシーを養う教育が求められています。

 

 


「性的同意」とメディア

最近日本でも問題視されている、性的同意の有無をめぐるトラブル。実はこれにも、メディアの性情報は大きく関わっています。

 

女性による性交の「OKサイン」、つまり同意のサインについて、男性向けメディアが発信する情報には様々な誤解が見受けられます。しかし、それらを鵜呑みにしてしまう男性が多いのです。

 

 

【「女性の性的同意サイン」として参考にされるメディア情報例】

 

■「露出が多い服を着ている女性は、誘われるのを待っている」

 ⇒参考にする男性:21%

 

■「相手の家へ来る女性は、セックスする心の準備が出来ている」

 ⇒参考にする男性:33%

 

(アンケート調査対象:東京都内の大学に通う男子学生  出典:『性情報リテラシー』渡辺真由子著)

 

 

▶▶「性的同意とメディア」をめぐるトラブル事例

 

 


国際的にみる性情報リテラシー教育の位置付け

 

性教育の国際的な指針とされるのが、ユネスコ(国連教育科学文化機関)が発表した「国際セクシュアリティ教育ガイダンス」です。同ガイダンスの2018年改訂版は新たに、SDGs(持続可能な開発目標)を達成するための一手段として、性教育を位置付けました。

 


**性情報リテラシー教育協会は持続可能な開発目標(SDGs)を支援しています**

 

また改訂版は、「子ども・若者が暴力的なポルノに頻繁にアクセスすることは、ジェンダーについての有害な考え方を強化する可能性がある」と懸念を示し、『デジタル時代の新たな性教育』を重要課題として挙げています。

 

そのための新しい学習内容として、「情報通信技術(ICTs)の安全な使い方」や、「メディア・リテラシーとセクシュアリティ」を取り上げました。まさに、性情報リテラシー教育が奨励されているのです。

 

 

「国際セクシュアリティ教育ガイダンス」2018年改訂版の分析報告はこちら:

『性情報をめぐるデジタル・シティズンシップ教育の展望』渡辺真由子/法政大学図書館司書課程、メディア情報リテラシー研究、1(2)、39-50 (2020-03)

 

▶▶性情報リテラシー教育について学びたい方はこちら:

  性リテ銀座カレッジ【オンライン講座】